南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
お見合いの感じは悪くなかった。話も途切れなかった。いい人だとも思う。
それなのに、心が動かない。
「いい人なんだけど、ピンとこないんです。このまま進めていいんでしょうか」というご相談を、よくいただきます。
この記事では、ピンとこないまま会っているあいだに何が起きているのかと、
その時間をどう過ごすと気持ちが動いてくるのかを、お話しします。
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先に、なぜこの迷いが解けにくいのかを書いておきます。
多くの方が、ピンとくるかどうかを、最初の数回で決めようとします。
そして決めきれないので、「もう少し会ってみよう」と三回会う。
ところが、その三回で心が動くことは、あまりありません。
会っているあいだ、相手に楽しませてもらえるか、機嫌を損ねていないか、そちらに気を取られているからです。
ただ会って帰ってくるだけでは、気持ちは動きにくい。
動かないのは、相手がいまひとつだからとは限りません。
気持ちが動くような中身が、まだデートに入っていないことのほうが多いんです。
「ピンとこない」は、
よく起きることです
まず知っておいていただきたいのは、女性の場合、最初はピンとこないことのほうが多いということです。
男性は、わりと早い段階で「いいな」と思っていることが多い。
女性は、そうではありません。安心できるまで、身を預けにくいからです。
だから、お見合いや一、二回のデートで気持ちが動かないのは、ごく自然なことです。
それでも、成婚された方たちは妥協して結婚しているわけではありません。
「彼でいい」ではなく、「彼がいい」と言って結婚されています。
最初はピンとこなかった人が、どこかで「彼がいい」に変わる。
この記事でお話ししたいのは、その変わり目のことです。
▷ 申し込んでくれるのが、好みのタイプではない人ばかりのとき
ピンときたときほど、
少し気をつけて見ています
逆のことも書いておきます。
僕が見てきた中では、女性が最初から強くピンときたときは、少し危うい場面であることが多いです。
お互いにタイプだと、確かめないまま、どんどん進めてしまいやすい。
すると、あとになって「そんなの聞いていなかった」「そういう人だとは思わなかった」が出てきます。
もちろん、ピンとくること自体が悪いわけではありません。
最初のお見合いで「結婚するならこの人かも」と感じて、そのまま結婚された方もいます。
ただ、ピンときた人と結婚するとは限らないし、ピンとこなかった人と結婚しないとも限らない。
最初の手応えは、ひとつの材料くらいに置いておくほうが、あとで迷いが少なくなります。
変わるのは、
デートの中身のほう
では、何が「彼がいい」に変えるのか。
成婚された方たちを見ていると、変わったのは相手ではなく、デートの中身です。
お互いを知り合えて、安心できた。そして、この人とどう過ごすと楽しいのかが分かってきた。そこで気持ちが動いています。
知り合うための話は、三つあります。
- 先の話を、少しずつ。「結婚したら、どのあたりに住みたいですか」。場所が浮かぶと、暮らしが浮かびます。浮かんだものには、気持ちがついてきます。
- 好みを、具体的に。「優しい人」ではなく、いつ、どんなふうに優しいと感じたか。そこまで言えると、相手も寄せようがあります。
- 相手が話しているときは、相手を見る。気になるところが目に入っても、それはそれで置いておく。こちらにだって、相手から見て気になるところはあります。
どれも、気持ちが乗っていても乗っていなくても話せることです。
▷ プレ交際の間に、何を見ておけばいい?
「彼でいい」から、
「彼がいい」へ
この話には、男性側の事情もあります。
先ほど書いたとおり、男性は先に「いいな」と思っていることが多い。
そしてその男性は、どうしたらもっと好かれるのかを知りたがっています。
ところが、こちらが何を考えているのか分からないと、男性はやりようがありません。
最初はよかったのに、だんだん勢いが落ちていく。これは、よく見る形です。
原因の多くは、気持ちが伝わっていないことです。
反対に、好みや先の話が行き来しはじめると、相手はそこに寄せてきます。
こちらは、それを受け取る。受け取ると、安心が増える。
この往復が何回か続いたところで、「彼でいい」が「彼がいい」に変わっていきます。
気持ちは、起こそうとして起きるものではありません。
知り合っていくうちに、あとから動いてくるものです。
先に、しんどいところも
書いておきます
正直なところを書きます。
一つめ。時間がかかります。
ピンとこないまま、何回か会うことになります。すぐに答えを出したい方には、じれったい時間です。
二つめ。知り合っても、動かないことはあります。
話を重ねた結果、やはり違うと分かることもある。ただ、それは知り合ったから分かったことで、次に持っていけます。
続けるかどうかを決めるのは、ご本人です。こちらから「この人にしてください」とは言いません。
三つめ。ほかの方とも並行して会うことになります。
比べる相手がいないと、この人と仲良くなれているのかどうかも分かりにくいからです。その分、予定は増えます。
それから、よくいただく質問にも先に答えておきます。
「ピンとこないまま会い続けるのは、相手に失礼じゃないですか」
プレ交際は、まだ付き合っている段階ではありません。知り合いから友達くらいのところです。
好みや先の話は、先がある相手でもない相手でも、同じようにしていい話です。相手もまた、知り合っている途中です。
▷ 条件のいい人が来ると、気持ちが追いつかないとき
実際に、
どう変わっていったか
以前、「いい人だけど、ピンとこない」というご相談が続いた時期がありました。
面談でやったのは、続けるか断るかを決めることではありません。
次のデートで先の話を一つ出す。いつ優しいと感じたかを、一つ思い出しておく。それを決めて持ち帰っていただきました。
成婚された方の言葉も、ご紹介します。
最初は、恋愛感情は生まれないかも、すごくいいし条件で見ても悪くない人だけどピンと来る感じじゃないかも…と思っていたけれど、何度か一緒にいて、落ち着くししっくりくる感じもしてきた頃、……その気になっていきました。(Aさん・40代前半)
Aさんは、最初の印象では決めませんでした。会うたびに「落ち着く」「しっくりくる」が増えていき、六ヶ月で結婚が決まっています。
「この瞬間!」という明確な瞬間ではなく、毎週デートする度にじわじわと思いが高まっていきました。いつも、私が喜ぶのは何かと考えてデートを練ってくれたのがとても嬉しかったです。(A.Sさん・30代後半)
A.Sさんも、決め手になったのは一回の手応えではなく、回を重ねるごとに高まっていったものでした。十一ヶ月で結婚されています。
どちらも、はじめから「彼がいい」だったわけではありません。
※ ご本人の快諾をいただき、個人が特定されない形で掲載しています。
数字で言えること、
言えないこと
「最初にピンときた方と、こなかった方の成婚率」——そういう数字は、うちにはありません。
気持ちの動きを数えて集計することはしていないので、作りません。
かわりに、手元にある数字を出します。
まりなびを卒業された方の71%が成婚されています。
定義は「創業以来の累計。成婚者数 ÷ 会員数」です。
プロポーズまでは平均11ヶ月でした。
なぜこの数字になるのか、サポートの中身も書いておきます。
まりなびでは、デートのあとに何を話したかを、次の面談でそのまま扱います。
次に会うとき何を話すかまで一緒に決めて持ち帰るので、ただ会って帰ってくる回が減ります。
男性側がどう受け取っているかも、そこで翻訳してお伝えしています。
ピンとこないまま会う日の、
小さな手順
- 会う前に、その人の「いいな」を一つ思い出す。
小さなことで構いません。それを思い出してから会いに行きます。 - 先の話を、一つだけ持っていく。
「結婚したら、どのあたりに住みたいですか」。三回目くらいまでに、ここまで話せていると十分です。 - 「いつ優しいと感じたか」を、一つ用意しておく。
昔の恋人の話にしなくていいです。友達や職場の人のことでも構いません。 - 相手が話しているあいだは、相手を見る。
気になるところが浮かんでも、そこで止まらない。浮かぶのは、ふつうのことです。 - 食事の前か後に、少し歩いてみる。
座って向かい合っているだけでは見えないところが、見えてきます。
一度、
考えてみてほしいこと
最後に、ひとつだけ持ち帰っていただきたい問いがあります。
「次に会うとき、この人のどんなところを知りたいですか」
相手に点数をつける問いではありません。まだ知らないところを、一つ見つけるための問いです。
何も浮かばなかったとしても、それで構いません。住みたい場所を一つ聞いてみるところからで十分です。
*
2005年から20年、これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。
「彼がいい」は、最初から手元にあるものではありません。
知り合っていくうちに、あとから出てくるものです。ピンとこないのは、まだその途中にいるということです。
まずは次のデートで、先の話を一つ聞いてみましょう。
まず自分で確かめたい方は、小冊子から
次のデートで何を話すか、一緒に決める時間がほしい方へ