自分から申し込んだお見合いで、「楽しませなきゃ」と疲れてしまうとき

南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。

相手から申し込まれたお見合いは、わりと気楽に行ける。
ところが、自分から申し込んだお見合いになると、急に気を遣う。
「せっかく受けてもらったのだから、楽しんで帰ってもらわないと」「本当は来たくなかったかもしれない。それでも来てくれてありがとう」。そんな気持ちで一時間を過ごして、帰り道にどっと疲れる。
こういう声は、よくお聞きします。

この記事では、申し込んだ側の気負いがどこから来ていて、どこに置き直すと楽になるのかをお話しします。

*

先に、この疲れが抜けにくい理由を書いておきます。

自分から申し込むと、多くの方が「お願いした側」に自分を置きます。
お願いした側だと思うと、相手をもてなす役を、自分に割り当てる。
役を背負ったまま会うので、相手を見る余裕がなくなります。

そして、帰り道に残るのは「疲れた」という感覚だけ。
その疲れが、相手と合わなかったからなのか、役に疲れただけなのか。自分でも区別がつかなくなっていることが多いんです。

一、申し込んだ側も、
迎える側ではありません

まず、いちばん伝えたいことです。

どちらが申し込んだかで、お見合いの立場は変わりません。

結婚相談所では、こちらから申し込むこともあれば、申し込まれることもあります。
どちらから出したかは、入口がどちらだったかの違いだけです。
そして、受けると決めたのは相手自身です。相手もまた、あなたに会ってみようと思って来ています。

僕はよく、人通りの多い通りに遊びに来たくらいの感じでいいとお伝えしています。
すれ違って、目が合うか合わないか。お見合いは、それ以上でも以下でもありません。

それに、お見合いの席では、男性は男性で、気に入られようとして緊張しています。
場を回す役は、もともと一人で背負うものではないんです。

来てくれたことへの「ありがとう」は、持っていていい気持ちです。
ただ、それは借りではありません。

二、見るのは「場がもったか」ではなく
「どこで心が動いたか」

楽しませようとすると、頭の中はこうなります。

話題を切らさない。相手の反応をうかがう。沈黙が来たら、すぐ次を出す。
一時間たって残っているのは、場がもったかどうかの記憶だけです。
相手がどんな話し方をする人だったか。自分がどこで笑ったか。そこが、ほとんど残っていません。

だから、お見合いの目的を置き直します。

相手を楽しませに行くのではなく、自分がどこで心が動いたかに気づきに行く。

この話をしているとき、ふっと気持ちがほどけた。この返し方は、少し引っかかった。
お見合いで持ち帰りたいのは、それだけです。
目的がそこに置けると、話題を回す役から自然と降りられます。相手の話を、ちゃんと聞けるようになるからです。
▷ お見合いでピンとこない。いい人なのに、気持ちが動かないとき

三、申し込んだ引け目を、
進む理由にしない

自分から申し込んだ相手だと、お断りしにくくなります。
相手がとても喜んでくれた場合は、なおさらです。「こちらから申し込んでおいて、断るなんて」と。

デパ地下の試食を思い浮かべてみてください。
一口いただくと、買わないと悪いような気がする。でも、口に合わなかったら買いませんよね。
お見合いも同じです。一時間ほど会っただけで、まだ関係と呼べるものはできていません。

なかには、会っているうちに、こちらが断りにくくなる空気ができていく方もいます。
一生懸命さが伝わってくるぶん、こちらは申し訳なくなる。本人に悪気はなく、たいていは無意識です。

ただ、その申し訳なさは、心が動いたこととは別のものです。
申し訳なさでつないだ交際は、相手にとっても「会いたいから続いた」関係にはなりません。
喜んでもらえた気持ちはありがたく受け取って、進むかどうかは、自分の心が動いたかどうかで決めていいんです。
▷ かわいそうで、断れなくなってしまうとき

先に、しんどいところも
書いておきます

正直なところを書きます。

一つめ。盛り上げ役を降りると、沈黙が増える日があります。
これは起きます。ただ、沈黙は場が冷えた合図とは限りません。相手も話題を探している時間です。

二つめ。自分から申し込んだ相手を、自分からお断りすることが続く時期があります。
気まずさは、ゼロにはなりません。
ただ、申し込みを出して会っていれば、そうなるのは自然なことです。お断りの伝え方は、別の記事にまとめています。

三つめ。気負いは、一度では抜けません。
分かっていても、当日になると、つい場を回そうとしてしまう。何回か会ううちに、少しずつ緩んでいくものです。

それから、よくいただく質問にも先に答えておきます。

「感じよくしておかないと、次につながらないのでは?」

感じよくすることと、楽しませる役を背負うことは、別のことです。
挨拶とお礼をきちんと伝えて、相手の話をちゃんと聞く。それで、気持ちは十分に伝わります。
場を盛り上げるところまでは、背負わなくていいんです。
▷ お断りするのが、申し訳なくてつらいとき

実際に、
どう変わっていったか

以前、自分から申し込んだお見合いのあと、気持ちが重くなって、次の申し込みが出せなくなった、というご相談が続いた時期がありました。

そのときお伝えしたのは、二つだけです。
どちらから申し込んだかで、立場は変わらないこと。そして、試食と同じで、口に合わなければ買わなくていいこと。
その考え方はなかった、気が楽になった、とおっしゃって、止まっていた申し込みをまた出しはじめた方もいらっしゃいます。

成婚された方の言葉も、ご紹介します。

夫のプロフィールに「寡黙」とあったので、話題を準備してお見合いに臨んだのですが、夫が9割方話をしていて「緊張しているなかで頑張ってくれていて嬉しいな」と思いました。(A.Sさん・30代後半)

場を回すつもりで準備していったら、相手のほうが一生懸命話してくれた。
あとで聞くと、彼も仲良くなりたくて、たくさん話していたそうです。お二人は、十一ヶ月で結婚が決まりました。

実際にはじめて会った時、かなり自由にしゃべってしまって、ちょっとしゃべりすぎたかなぁと思ったのですが、いろいろ楽しんでて行動的で楽しそうと前向きに話を聞いてくれました。(Mさん・40代前半)

こちらの方は、もてなすより先に、自分が楽しんで話していました。
のちに彼のいいところとして挙げていたのも、自由に話しても一緒に楽しんでくれることでした。

※ ご本人の快諾をいただき、個人が特定されない形で掲載しています。

数字で言えること、
言えないこと

「自分から申し込んだお見合いと、申し込まれたお見合いで、交際に進む割合はどう違うのか」——その数字は、うちにはありません。
どちらから申し込んだかで分けて集計していないので、作りません。

かわりに、手元にある数字を出します。

まりなびを卒業された方の71%が成婚されています。
定義は「創業以来の累計。成婚者数 ÷ 会員数」です。
プロポーズまでは平均11ヶ月でした。

なぜこの数字になるのか、サポートの中身も書いておきます。
まりなびでは、お見合いのあとに、場がもったかどうかではなく、どこで心が動いて、どこで引っかかったかを一緒に振り返ります。
あわせて、そのとき相手の男性にはどう映っていたかを、男性の側から言葉にします。
入会から卒業まで同じ担当が伴走し、気になったことはメールでいつでも送れるので、一人で抱えたまま次のお見合いに行かずに済みます。

自分から申し込んだお見合いの日の、
小さな手順

  1. 申し込むときに、会って確かめたいことを一つだけ決めておく。
    話し方の感じ、笑うところ。大きなことでなくて構いません。
  2. 話題の準備は、二つか三つで止めておく。
    それ以上持っていくと、回す役に戻りやすくなります。
  3. 沈黙が来たら、すぐに埋めずに、ひと呼吸おいてみる。
    相手が話しはじめることも、けっこうあります。
  4. 帰り道に、心が動いたところを一つだけメモする。
    場がもったかどうかは、書かなくていいです。
  5. 交際に進むか迷ったら、「申し訳ない」を外しても会いたいか、確かめてみる。
    それでも会いたいなら、進めばいい。

一度、
考えてみてほしいこと

最後に、ひとつだけ持ち帰っていただきたい問いがあります。

「この前のお見合いで、自分がいちばん自然に笑ったのは、どの話のときでしたか」

相手の点数をつけるための問いではありません。
思い出せなければ、それは役を回すのに忙しかった、というだけのことです。
次のお見合いでは、そこを一つ持ち帰ってきてみてください。

*

2005年から20年、これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。

自分から申し込めるというのは、会いたい人に、自分から会いに行けるということです。
楽しませに行くのではなく、確かめに行く。
その気持ちで会えると、お見合いはずいぶん楽になります。

次の申し込みは、肩の力を抜いて出してみましょう。

まず自分で確かめたい方は、小冊子から

お見合いの振り返りを、一緒にしたい方へ

リョージ

婚活サポート20年・成婚率71%。「心で選ぶから、理想が叶う」結婚後も幸せな結婚を一緒に探しています。

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