南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
プロフィールを見て「いいな」と思った。でも、住んでいる場所がだいぶ離れている。
「遠いな」と感じて、そのまま外してきた。
お付き合いが進んだら、どちらに住むことになるんだろう。知らない街で、暮らしていけるだろうか。
そういうご相談を、よくいただきます。
この記事では、住んでいる場所が離れた相手と、出会いから交際までをどう進めるかをお話しします。
*
まず、迷いがほどけにくい理由から書きます。
多いのは、まだ会っていない段階で、結婚したあとの暮らしまで一度に考えている状態です。
どちらに住むか。毎日の暮らしがどう変わるか。
これは本来、二人で話して決めることです。
ところが入口の時点では、相手がどんな人かも、どれくらい歩み寄ってくれる人かも、まだ分かりません。
材料がないまま一人で答えを出そうとするので、考えても考えても、ほどけないのです。
一、入口で見るのは
「会いに行ける範囲か」くらいで
申し込むときに見ておくのは、会いに行ける範囲かどうか。
あとは、間の場所で会えそうか。それくらいで十分です。
結婚したあとにどちらに住むかは、始める前に決めておくことではありません。
関係ができてから、二人で決められることです。
お見合いが組めても、そこで結婚が決まるわけではありません。
会ってみて、話してみて、それから考える。そのくらいでちょうどいいのです。
実際、最初に思い描いていた場所とは違うところで暮らしはじめた方を、僕はたくさん見てきました。
「この人と一緒にいたい」という気持ちが動くと、人は暮らし方をいろいろ工夫しはじめます。
その工夫は、仲よくなる前には出てきません。
▷ 申し込む相手を、条件でどう絞ればいいか迷うとき
二、探す範囲を少し広げると、
会える人の顔ぶれが変わる
これまで「遠いな」で外してきたなら、一度だけ、範囲を少し広げて申し込んでみるのもひとつです。
ここでの目的は、結婚相手を決めることではありません。
どんな方が申し込みを受けてくれるのかを、知ることです。
いつもの範囲とは、受けてくれる方の顔ぶれが変わります。会ってみると、自分に合う方がどのあたりにいるのかが見えてきます。
そのときに一つ、分けて見てほしいことがあります。
「遠いから外す」は、今の自分にとって本当に大事なことなのか。
それとも、これまでの経験でなんとなくできあがった決めつけなのか。
決めつけを否定する必要はありません。
「一回、外さずに申し込んでみようか」くらいの軽さで大丈夫です。
住んでいる場所によって、出会える人数がどれくらい変わるかは、こちらで数えています。
▷ 婚活の条件に当てはまる男性は何人いるのか、公的データで数えてみた
三、知らない街の不安は、
会う中で大きさが分かる
「知らない土地で、やっていけるだろうか」。
この不安も、よくお聞きします。
これは、まだ見えていない先を、材料のないまま想像して、重くなっている状態です。
悪いほうの景色だけが、先にできあがってしまう。
会う回数が増えると、相手が暮らしている街を歩いたり、よく行くお店に連れて行ってもらったりする機会ができます。
そうすると、現実の大きさが見えてきます。思っていたより身近に感じたり、気になるところがはっきりしたり。どちらにしても、考える材料になります。
先のことを思い描くなら、「ここには住めない」と決める側より、「この人と一緒にいたら、どんな感じだろう」と、自分がその中にいるつもりで思い描いてみてください。
不安がよぎったときは、そのまま相手に伝えて構いません。
「知らない街でやっていけるかなって、ちょっとよぎって」と言葉にすると、相手も安心してもらえるように考えてくれます。
四、会い方は、
二人で話して決める
距離がある二人でいちばん気をつけたいのは、移動の負担が片方に寄ることです。
いつも同じ側が行く形が続くと、最初は平気でも、だんだん重くなっていきます。
行く側にとっても、来てもらう側にとっても、です。
会い方には、いくつかの形があります。
- 最初はオンラインで話してから、対面で会う。
- 二人の間の場所で会う。
- 交互に、相手の街へ行く。
どれが合うかは、二人によって違います。
だから、どちらかが黙って合わせるのではなく、「次はどこで会いましょうか」と話題にしてしまう。それで済みます。
こういう相談を気軽にできるかどうかも、先の暮らしを考えるうえで、ひとつの手がかりになります。
▷ オンライン結婚相談所って、実際どうなの?
先に、しんどいところも
書いておきます
正直なところを書きます。
一つめ。会える回数は、近くの方より少なくなります。
移動の時間も、交通費もかかります。ここは、そのまま受け止めるところです。
二つめ。関係が進むほど、住む場所の話は避けて通れません。
どちらかの暮らしが、大きく変わることもあります。「なんとかなります」とは書きません。
ただ、その話し合いは、仲よくなってからのほうが進めやすい。入口で決めておかなくていい、というのはそういう意味です。
三つめ。遠方の方からは、距離を理由に見送られることもあります。
範囲を広げたぶん、そういう返事も増えます。相手にも、相手の暮らしがあります。
それから、よくいただく質問にも先に答えておきます。
「わざわざ遠い方と会うより、近くで探したほうがいいのでは」
近くで会える方とは、並行して進めてください。どちらか一方に決める必要はありません。
遠い方に絞る話でも、近い方に絞る話でもなく、最初の段階で外す理由を、ひとつ減らしておくという話です。
実際に、
どう変わっていったか
以前、「プロフィールで遠いと感じた方は、これまで外してきた」というご相談が続いた時期がありました。
そのとき思い出していたのが、住まいがかなり離れていた、あるお二人です。
正直、最初は僕も「これはどうするんだろう」と思っていました。
それが、お互いに行き来して会ううちに仲よくなり、最終的にはどちらの地元でもない場所で暮らしはじめています。暮らす場所が決まったのは、仲よくなったあとのことです。
成婚された方の言葉も、ご紹介します。
その後も変わらず接してくれて、「気になるところがあれば何でも聞いて下さい。必要があれば近くまで行きます」とも言ってくれたのが嬉しかったです。(A.Sさん・30代後半)
A.Sさんは、交際の途中で気持ちが追いつかないことを、素直にお相手に伝えています。
そこで返ってきたのが、この一言でした。会い方は、こういうやりとりの中で決まっていきます。十一ヶ月で結婚が決まりました。
一緒に地元の町中華を食べた時
すぐにお家や実家や会社を案内してくれた時
回転寿司やフードコートに一緒に行った時(RKさん・40代前半)
「この人と結婚したい」と思った瞬間として、RKさんが挙げたのがこの三つです。
特別なデートではなく、相手が暮らしている場所で、一緒に過ごした時間でした。二年五ヶ月の活動を経て、結婚されています。
※ ご本人の快諾をいただき、個人が特定されない形で掲載しています。
数字で言えること、
言えないこと
「住まいが離れた二人の成婚率」——そういう数字は、うちにはありません。
お相手との距離ごとに集計していないので、作りません。
かわりに、手元にある数字を出します。
まりなびを卒業された方の71%が成婚されています。
定義は「創業以来の累計。成婚者数 ÷ 会員数」です。
プロポーズまでは平均11ヶ月でした。
なぜこの数字になるのか、サポートの中身も書いておきます。
まりなびでは、申し込む範囲をどこまで取るかを、面談で一緒に決めます。
申し込んでみて、受けてもらえた数を見てから、広げるか、今の範囲で続けるかを考えます。
お見合いは、対面とオンラインのどちらでも組めます。
入会から卒業まで同じ担当が伴走するので、交際が進んで住む場所の話が出てきたときも、経緯を説明し直さずに相談できます。
離れた相手と進めるときの、
小さな手順
- 申し込みのときは、「会いに行ける範囲か」だけ見る。
結婚後にどちらに住むかは、ここでは考えなくて構いません。 - 「遠いな」で外していた方を、何人か戻してみる。
どんな方が受けてくれるのかを知る機会になります。 - 最初の一回は、オンラインで話してみる。
移動の前に、話しやすさが分かります。 - 次に会う場所を、二人で決める。
同じ側ばかりが行く形にならないように。 - 不安がよぎったら、相手の街を一緒に歩いてみる。
よぎったことは、そのまま言葉にして伝えて構いません。
一度、
考えてみてほしいこと
最後に、ひとつだけ持ち帰っていただきたい問いがあります。
「その方と一緒にいたら、どんな感じがしそうですか」
住む場所で外そうとしている方がいたら、決める前に一度だけ、思い描いてみてください。
どこに住むかは、まだ考えなくて構いません。
「話しやすそう」「会ってみたい」が少しでも動くなら、その方とは、まず会ってみる価値があります。
*
2005年から20年、これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。
住む場所は、あとから二人で決まっていきます。
先にあるのは、「この人と一緒にいたい」という気持ちです。
その気持ちの上で話すから、二人とも納得できる暮らし方に落ち着いていきます。
まずは、外していた一人に、申し込んでみましょう。
まず自分で確かめたい方は、小冊子から
離れた相手との進め方を、一緒に組み立てたい方へ