来ないと、一日中そわそわしてしまう。
会えた次の日は機嫌がいいのに、
そっけない態度をとられると、気持ちがすっと沈む。
気づけば、相手の連絡や反応に、
自分の機嫌をぜんぶ預けてしまっている。
*
お話し会で、こんな声をよくいただきます。
「自分の機嫌を、自分でとれるようになりたいんです」と。
毎日をご機嫌で過ごせたら、どんなにいいだろう。
そう思うのに、なかなかそうはいかない。
今日は、その「自分の機嫌を自分でとる」を、
むずかしい話にせずに、
一緒に少しだけ、見てみたいと思います。
機嫌が上下するのは、
あなたが弱いからではない
相手の連絡ひとつで、気分が上がったり下がったりする。
それを「私はメンタルが弱い」と、
責めてしまう人がいます。
でも、それは弱さではありません。
相手のことを、それだけ大切に思っているということです。
どうでもいい人の返信で、人は一喜一憂しません。
気持ちが揺れるのは、ちゃんと心が動いている証拠です。
まずは、揺れている自分を責めないところから始めましょう。
相手に預けた機嫌は、
相手にしか戻せない
ただ、ひとつだけ、知っておいてほしいことがあります。
機嫌を相手に預けてしまうと、
その機嫌は、相手からしか戻ってきません。
返信が来たら、うれしい。
来なかったら、しんどい。
これだと、一日のごきげんが、
ぜんぶ相手の指先にかかってしまう。
相手は相手のペースで動いているだけなのに、
こちらは振り回されて、くたびれてしまうんです。
だから、機嫌の半分くらいは、
自分の手元に置いておけると、ずいぶん楽になります。
「いいな」は、
探さなくても、もう近くにある
じゃあ、どうやって自分で機嫌をとるのか。
「ポジティブに考えよう」とか、
「気持ちを切り替えよう」とか、
そういう、がんばる話ではありません。
やることは、もっと小さくて。
日々のなかにある「いいな」に、気づくだけです。
朝の、いちばん最初のコーヒーがおいしかった。
窓から入ってきた風が、気持ちよかった。
道で見かけた花が、きれいだった。
ふだんなら通りすぎてしまう、ほんの小さなこと。
それを「あ、いいな」と、ちょっと味わう。
探しにいくのではなく、もう近くにあるものに気づく。
それだけで十分です。
以前、彼の言葉が引っかかって、
気持ちが上下してしまう、という方がいました。
「自分のことを好きになってくれる人がいい」。
彼のその一言に、「私のことを好きなわけじゃないのかな」と思ってしまった。
男性が、自分を好きでいてくれる人を選ぶのは、ごく自然なことです。
だからその言葉は、こちらを下に見た発言ではありませんでした。
お伝えしたのは、確かめにいかないこと。
確かめにいくと、答えがどちらでも、また不安のほうへ戻ってしまいます。
別の方は、「面倒だな」「難しいな」と感じる自分を責めていました。
でも、面倒だと思えるのは、手が届くと思っているからです。
どうでもいいことに、その気持ちは湧いてきません。
その先に、なりたい自分がちゃんといる、ということなんですね。
満たされた人から、
やさしくなれる
小さな「いいな」を集めていくと、
じわじわと、自分の中が満たされていきます。
そして、ここが大事なところなのですが——
自分が満たされてはじめて、
人は、まわりにやさしくできるようになります。
自分がからからに渇いていると、
相手のちょっとした態度に、過敏になってしまう。
「どうして連絡くれないの」と、責めたくなる。
でも、自分の中が満ちていると、
相手の都合を、すっと受けとめられる。
不思議なもので、自分を満たすことは、
めぐりめぐって、相手との関係もやわらかくしてくれるんです。
「機嫌よくしなきゃ」に、
しなくていい
ここで、ひとつだけ気をつけてほしいことがあります。
「自分で機嫌をとらなきゃ」
「いつもご機嫌でいなきゃ」
——そんなふうに、新しい「しなきゃ」を、
自分に増やさないでください。
それだと、できなかった日に、
また自分を責めることになってしまう。
落ち込む日が、あっていいんです。
しんどい日も、あっていい。
「いいな」に気づけたら、ちょっと得した。
気づけなかった日は、それはそれでいい。
それくらいの軽さで、ちょうどいいんです。
条件のいい人より、
心が満ちる時間から
婚活をしていると、つい、
相手の条件で、自分の機嫌が決まってしまいがちです。
年収、年齢、見た目、肩書き。
スペックがいい人からの連絡だと、うれしい。
そうでないと、なんだか気が乗らない。
その気持ちは、とても自然なものです。
条件を見てしまうのは、わるいことではありません。
ただ、機嫌の起点が「条件」だけになると、
出会いそのものが、品定めのようになって、
だんだん、しんどくなっていきます。
条件を手放す必要は、ありません。
ただ、その前に。
「この人といる時間、心地いいな」
「話していて、なんだか満たされるな」
——その小さな「いいな」を先に集めていくと、
気づいたときには、条件も納得できる人と、
やわらかい関係になっていたりするんです。
今日からできる、
小さなステップ
最後に、「自分の機嫌を、自分でとる」ための、
小さなステップだけ、置いておきます。
がんばらなくて大丈夫。ひとつでも十分です。
- 今日の「いいな」を、ひとつ味わう。
コーヒーでも、風でも。ほんの小さなことで大丈夫です。 - 機嫌が揺れた自分を、責めない。
揺れるのは、ちゃんと心が動いている証拠です。 - 相手の連絡を、機嫌の全部にしない。
半分は相手に、半分は自分の手元に。それくらいで。 - 「ご機嫌でいなきゃ」を、増やさない。
落ち込む日があっていい。新しい「しなきゃ」にしないこと。 - 満たされた日は、まわりにも、少しやさしく。
自分が満ちているときは、自然とそうなります。
*
僕は、東京・南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
2005年から20年、男女のパートナーシップを研究してきて、
これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。
そのなかで、ずっと感じてきたことがあります。
幸せな結婚をしていく女性は、
いつもご機嫌でいられた人ではありません。
小さな「いいな」を集めるのが、少しだけ上手だった人です。
自分が満たされているから、相手にもやさしくできる。
そういう人のまわりに、自然と、いい人が集まっていきました。
もし、相手の反応で気持ちが揺れて、疲れているなら——
今日は、ひとつだけ「いいな」を味わうところから、どうぞ。
今の状況から近道を一緒に考える