南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
交際は進んでいる。相手は前向きで、結婚に向けた話も具体的になってきた。
望んでいた展開のはずなのに、ちょうど仕事が立て込む時期と重なって、気持ちだけが追いつかない。
「前に進みたくないわけじゃないのに」と、自分に戸惑ってしまう。
そういうご相談を、ときどきいただきます。
この記事では、忙しい時期の気持ちの置き場と、相手への伝え方をお話しします。
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先に、何が起きているのかを整理します。
急かされているように感じるとき、原因は相手のペースにあると思いがちです。
でも実際は、仕事と交際の大事な時期が、たまたま重なっているだけのことが多い。
そして、もうひとつ。
その「いまの状況」が、相手にはほとんど伝わっていません。
相手は知らないので、いつものペースで話を進めます。こちらは言葉にしていないので、ひとりで抱えます。
すれ違っているのは、気持ちではなく、情報のほうです。
まず、自分の中で
言葉にしてみる
最初にやるのは、相手への説明ではありません。自分が何でいっぱいになっているのかを、確かめることです。
婚活に限らず、ふだん何で頭がいっぱいになっていることが多いか。
そう聞いてみると、仕事だという方が多い。しかも嫌々ではなく、ちゃんとやりたい仕事だったりします。
ここが言葉になると、見え方が変わります。
交際に後ろ向きになっているのではなく、いまは頭と気持ちの多くを、仕事が使っている。それだけのことです。
そのうえで、「この人と前に進みたい気持ちはあるか」も確かめておく。
あるなら、時期が重なっているだけです。
▷ 話がトントン進むのに、気持ちだけ置いていかれるとき
状況を伝えると、
男性はむしろ動きやすくなる
「忙しいと言ったら、気持ちが冷めたと思われないか」。そう心配される方は多いです。
実際は逆です。
男性の「好き」は、会えない時期があっても、あまり上下しません。忙しいと伝えても、気持ちが離れるわけではない。
困るのは、何も伝わっていないときです。
男性は、細かな様子から察するのが得意ではありません。顔と言葉に出ていないことは、ほぼ伝わっていないと思っておいて構いません。
好意が見えないと、「あまり好かれていないのかな」と受け取って、自信をなくしたり、焦ったりしやすい。
事情が分かれば、相手はその中で動けるところを探しはじめます。こちらが動けない分を、向こうが動いてくれることもあります。
察してもらう前提は、置かないほうが楽です。
伝えるのは、
「会えない」より「こうできたら嬉しい」
「忙しくて会えない」で終えると、相手に残るのは「会えない」だけです。どう動けばいいのかが、分かりません。
だから、相手が様子を思い浮かべられる形で渡します。
- いま仕事がこういう時期で、しばらく続くこと。
- その仕事に、どんな気持ちで向き合っているか。
- あなたが嫌なわけではないこと。前に進みたい気持ちはあること。
- この時期なら、こうできたら嬉しい、ということ。
四つめは、たとえば「平日の夜は難しいけれど、週末にお茶だけでも会えたら嬉しい」。
「嬉しい」と言われると、相手の中に、それをしている自分の姿が浮かびます。喜ばれるところまで一緒に届くので、動きやすい。
あわせて、なぜこの人と真剣交際に進んだのかも伝えておくといいです。伝えてもらっている分と同じくらい、返しておく。
▷ もやもやを伝えていいのか、わがままなのか迷うとき
この時期に大切にしたいことを、
一つか二つ決めておく
忙しい時期にしんどくなりやすいのが、仕事と婚活を、全部同時に両立させようとすることです。
そうすると、どれも中途半端に感じてしまう。大事なことと急ぎのことで並べていくと、やることばかりが増えていきます。
それより、この時期にいちばん大切にしたいことを、一つか二つだけ決めておく。
仕事を減らしましょう、という話ではありません。仕事がそのひとつでも、交際がそのひとつでも構いません。三番目から先は、この時期だけ、少し後ろに置いておく。
やってみると「全部そろえなくても、意外と回る」と感じる方が多いです。
決めてあると、相手にも伝えやすくなります。「いまは、これとこれを大事にしたい」。それがそのまま、いまの現在地になるからです。
▷ 土日に休めない仕事で、婚活の時間が取れないとき
先に、しんどいところも
書いておきます
正直なところを書きます。
一つめ。伝えても、すぐに気持ちが追いつくわけではありません。
言葉にすると軽くなる部分はあります。ただ、仕事が立て込んでいること自体は変わらないので、忙しさは続きます。追いつくのは、少しずつです。
二つめ。相手が少し残念そうにすることもあります。
会える回数が減ると聞いて、がっかりした顔をされることはあると思います。それは、会いたいと思ってくれている、ということでもあります。
三つめ。言葉を整えるのに、手間がかかります。
整理のついていないことを相手に分かる形にするのは、時間がかかります。一度で言い切ろうとせず、先にメッセージで一部だけ伝えて、会ったときに続きを話す。その形で十分です。
それから、よくいただく質問にも先に答えておきます。
「仕事の話を持ち出すと、言い訳に聞こえませんか」
言い訳に聞こえるのは、事情だけが並んで、気持ちが見えないときです。
「前に進みたい気持ちはある」「あなたが嫌なわけではない」が一緒にあれば、事情は事情として受け取られます。
実際に、
どう変わっていったか
以前、結婚に向けた話が具体的になってきた頃に、気持ちが追いつかない、というご相談が続いた時期がありました。
伺っていくと、しんどさの中心は交際ではなく仕事のほうだった、という方が続きました。
面談でやったのは、段取りを決めることではありません。いまの状況と仕事への気持ちを、相手に渡す言葉に整える。大切にしたいことを一つか二つに決める。それだけです。
「話してすっきりしました。言えばよかったんですね」とおっしゃる方もいました。
成婚された方の言葉も、ご紹介します。
3回目にお会いした時に真剣交際の打診をいただき、OKしたものの気持ちがなかなか追い付かず悩んでいることを素直に打ち明けたところ、彼も少し焦り過ぎたところもあったかもしれないと、きちんと受け止めてくれました。その後も変わらず接してくれて、「気になるところがあれば何でも聞いて下さい。必要があれば近くまで行きます」とも言ってくれたのが嬉しかったです。(A.Sさん・30代後半)
打ち明けても、関係は止まりませんでした。十一ヶ月で結婚が決まっています。
6月は私が仕事で忙しかったのですが、応援してくれて、がんばってるからご褒美においしいものご馳走してあげるよーとかいってくれてて、いやされたというかがんばって乗り越えてられました。(Mさん・40代前半)
忙しいと分かっていたから、相手は応援する側に回れた。
※ ご本人の快諾をいただき、個人が特定されない形で掲載しています。
数字で言えること、
言えないこと
「仕事が忙しい時期に交際していた方の成婚率」——そういう数字は、うちにはありません。
会員の方の仕事の繁忙期を集計することもしていないので、作りません。
かわりに、手元にある数字を出します。
まりなびを卒業された方の71%が成婚されています。
定義は「創業以来の累計。成婚者数 ÷ 会員数」です。
プロポーズまでは平均11ヶ月でした。
なぜこの数字になるのか、サポートの中身も書いておきます。
まりなびでは、交際中の気持ちの揺れを、段取りの話と分けて扱います。まず何でいっぱいになっているのかを一緒に言葉にして、それから相手に渡す言葉を整える。男性側がどう受け取るかも、そこで翻訳してお伝えしています。
入会から卒業まで同じ担当が伴走するので、生活の事情を毎回説明し直さずに済みます。
気持ちが追いつかない週の、
小さな手順
- 何でいっぱいになっているかを、一行で書いてみる。
婚活に限らず。仕事なら、それが「やらなきゃ」なのか「ちゃんとやりたい」なのかも。 - この時期に大切にしたいことを、一つか二つ選ぶ。
三番目から先は、この時期だけ後ろに置いておきます。 - 相手に伝えることを、四つに分けてメモする。
いまの時期/仕事への気持ち/あなたが嫌なわけではない/こうできたら嬉しい。 - 先に、メッセージで一部だけ伝えてみる。
全部を一度に言わなくていい。続きは会ったときに。 - 一日だけ、大切にしたいことをいちばんにする日をつくる。
その日は、ほかのことは後回しで構いません。
一度、
考えてみてほしいこと
最後に、ひとつだけ持ち帰っていただきたい問いがあります。
「いまの私の状況を、相手はどこまで知っているでしょうか」
相手を試す問いではありません。自分が言葉にして渡した分を、振り返ってみるだけです。
仕事の予定は話しているけれど、その仕事への気持ちはまだ話していない。
もしそうなら、次に渡すものは、そこです。
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2005年から20年、これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。
忙しい時期を二人で越えていった方に共通しているのは、時間に余裕があったことではありません。
いまの自分の状況を、言葉にして渡していたことです。
まずは、何でいっぱいになっているのかを、一行書き出すところから始めましょう。
まず自分で確かめたい方は、小冊子から
相手に渡す言葉を、一緒に整えたい方へ