「年収は500万円以上」
「身長は170cmくらい」
「たばこは吸わない人がいい」
婚活の登録フォームで、希望条件を選んでいく。
ひとつずつ選んでいくと、だんだん手が止まる。
「これ、絞りすぎかな」
「でも、譲れないしな」
そう思いながら、結局そのまま登録する。
*
その条件に当てはまる男性が、日本にいま何人いるのか。
実は、国がちゃんと調べて公表しています。
南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
今日は、公的な統計だけを使って、その人数を数えてみます。
先にお伝えしておくと、これは「条件を見直しましょう」という話ではありません。
数字が実際のところ何を言っているのかを、そのままお見せします。
まず、いちばん大きい数字から
数えてみる
出発点は、いちばん条件をつけない状態です。
35〜45歳・全国・未婚の男性は、約240万人います。
働いている方に限った数字(就業構造基本調査)です。
働いていない方も含めて、男女を並べると、こうなります。
| 年代 | 未婚の男性 | 未婚の女性 |
|---|---|---|
| 35〜39歳 | 約146万人(38.5%) | 約97万人(26.2%) |
| 40〜44歳 | 約139万人(32.2%) | 約89万人(21.3%) |
| 45〜49歳 | 約149万人(29.9%) | 約93万人(19.2%) |
※総務省「令和2年国勢調査」(不詳補完値)。カッコ内はその年代の人口に占める未婚の割合。働いていない方も含むので、上の240万人(働いている方のみ)とは母数が違います。
どの年代でも、未婚の男性のほうが、未婚の女性より1.5倍ほど多い。
数だけで言えば、相手がいない、ということは起きていません。
「出会いがない」と感じるとき、起きているのは人数の問題ではない——
まずここを、事実として置いておきます。
条件をひとつずつ重ねると、
人数はこう動く
ここから、よくある条件を上から順に重ねていきます。
全国・35〜45歳・未婚の男性(約240万人)が出発点です。
| 重ねた条件 | 当てはまる人数 | 最初の何% |
|---|---|---|
| 35〜45歳・未婚(全国) | 約240万人 | 100% |
| + 年収500万円以上 | 約59万人 | 25% |
| + 身長170cm以上 | 約35万人 | 15% |
| + 大学卒業以上 | 約21万人 | 9% |
| + たばこを吸わない | 約15万人 | 6% |
240万人が、15万人になりました。
最初の6%ほど、100人のうち6人という計算です。
ここで見ておきたいのは、ひとつひとつの条件は、どれも突飛ではないということです。
年収500万円以上は、この年代の未婚男性の4人に1人。
170cm以上は、この年代の男性のおよそ6割。
大学卒業以上は、年収500万円以上の未婚男性のおよそ6割。
たばこを吸わない人は、およそ7割。
どれも「多数派か、それに近い」条件です。
それでも人数が大きく動くのは、条件が足し算ではなく掛け算だからです。
6割 × 6割 × 7割 と重なっていくと、
一つひとつは無理のない条件でも、最後には6%になる。
これは、条件が厳しいという話ではありません。
掛け算という仕組みの話です。
どの条件が、いちばん
人数を動かしているのか
数字は、そこまで教えてくれます。
いまの5つの条件がそろった状態(約15万人)から、
条件をひとつだけゆるめると、人数は次のように動きます。
| ひとつだけ動かすと | 人数 | 倍率 |
|---|---|---|
| 学歴を問わない | 約24万人 | 1.6倍 |
| 年収 500万円以上 → 400万円以上 | 約23万人 | 1.6倍 |
| 年齢の上限 45歳 → 50歳 | 約22万人 | 1.5倍 |
| 喫煙を問わない | 約21万人 | 1.5倍 |
| 身長 170cm以上 → 165cm以上 | 約21万人 | 1.5倍 |
| 婚姻歴を問わない | 約16万人 | 1.1倍 |
条件によって、効き方がずいぶん違います。
「5cmだけ」「5歳だけ」と感じる一行が、人数の上では1.5倍。
一方で、婚姻歴を問わないかどうかは、この年代では1.1倍にとどまります。
大事なのは、どれを動かすかを決めるのは、あなただということです。
数字は「こうしなさい」とは言いません。
「この一行は、人数の上ではこれくらいの重さです」と教えてくれるだけです。
*
ご自分の年齢・年収・お住まいの都道府県を入れて、
希望条件を動かしながら人数を見られるものを作りました。
登録も入力の保存もありません。
年収は、どの段で
人数が変わるのか
いちばん質問が多いのが年収なので、段ごとに出しておきます。
全国・35〜45歳・未婚の男性(有業者)です。
| 年収 | 人数 | この年代の未婚男性のうち |
|---|---|---|
| 300万円以上 | 約150万人 | 64% |
| 400万円以上 | 約100万人 | 42% |
| 500万円以上 | 約59万人 | 25% |
| 600万円以上 | 約34万人 | 14% |
| 700万円以上 | 約19万人 | 8% |
| 800万円以上 | 約10万人 | 4% |
| 1000万円以上 | 約4万人 | 2% |
※総務省「令和4年就業構造基本調査」第40表。有業者(働いている人)の数字です。
1段上げるごとに、人数はだいたい4割ずつ減っていきます。
400万円以上が約100万人、500万円以上が約59万人、600万円以上が約34万人。
どの一段も、それなりに大きく動きます。
住んでいる場所で、
人数はここまで変わる
ここまでは全国の数字でした。
実際に会えるのは、通える範囲の方です。
35〜45歳・未婚・年収500万円以上を、都道府県ごとに数えるとこうなります。
| 都道府県 | 人数 | 地方ブロックまで広げると |
|---|---|---|
| 東京都 | 約15万人 | 約32万人(関東) |
| 神奈川県 | 約6.9万人 | 約32万人(関東) |
| 愛知県 | 約3.8万人 | 約8.4万人(中部) |
| 大阪府 | 約3.4万人 | 約8.4万人(近畿) |
| 静岡県 | 約1.7万人 | 約8.4万人(中部) |
| 北海道 | 約1.6万人 | — |
| 福岡県 | 約1.3万人 | 約3.0万人(九州) |
| 宮城県 | 約8,600人 | 約2.3万人(東北) |
※総務省「令和4年就業構造基本調査」地域編 第23表(有業者)
住んでいる場所は、条件のどれよりも人数を動かします。
東京都と宮城県では、同じ条件でも18倍ちがう。
一方で、隣県まで足を伸ばすと、東京の方でも2倍以上になります。
もうひとつ、面白い数字があります。
この年代の未婚男性と未婚女性の比は、東京で1.28倍、愛知で1.71倍。
都市を離れるほど、未婚の男性のほうが多くなります。
ここまでの数字が、
語っていないこと
ここまでは、片側だけの計算です。
こちらが条件を置いて、当てはまる人を数えた。
それだけの話で、相手の気持ちはどこにも入っていません。
相手にも、同じように希望があります。
そして、男性と女性では、見ているところがはっきり違います。
IBJの調査(成婚白書)で、結婚相手に求める条件を
男女それぞれに聞いた結果です。
| 求める条件 | 女性が挙げた割合 | 男性が挙げた割合 |
|---|---|---|
| 年収 | 82.6% | 15.6% |
| 年齢 | 82.4% | 79.3% |
| 性格 | 79.2% | 75.4% |
| 価値観 | 79.0% | 70.8% |
| 学歴 | 36.4% | 14.0% |
| 身長 | 30.7% | 14.9% |
※IBJ「2024年度版 成婚白書」図3_11(都市部・複数回答)
女性が年収を挙げる割合は82.6%。
男性が年収を挙げる割合は15.6%。
学歴も、身長も、男性側は1〜2割です。
かわりに男性が挙げているのは、性格(75.4%)と価値観(70.8%)。
つまり、条件で絞り込んだ先で相手が見ているのは、
プロフィールの条件欄に書かれていない部分だ、ということになります。
ここが、数字の面白いところです。
条件をどれだけ精密に組んでも、選ばれる理由はその外側にある。
僕は20年、2,000人ほどの方の婚活に関わってきましたが、
現場で起きていることと、この数字はぴったり重なります。
実際に結婚が決まった人たちの
数字を見ると
同じIBJの調査から、結婚が決まった人の側の数字も見ておきます。
結婚が決まった男性の、およそ4割は年収500〜600万円台。
そして年収が800万円を超えると、成婚率は43〜46%で頭打ちになります。
年収が高いほど決まりやすい、という単純な形にはなっていません。
身長も同じです。
身長160cm以下でも、年収850万円以上なら成婚率41.8%。
172cm以上(43.9%)と、ほとんど変わりません。
ひとつの条件だけで決まっているわけではない、ということです。
もうひとつ、はっきりした数字があります。
お見合いを重ねた回数は、10〜12回のところが成婚率のピーク(45.8%)。
それ以上重ねても、成婚率は上がっていません。
交際も、120日を境に成婚率が下がりはじめます。
数字が指しているのは、もっと精密に絞り込むことではなく、
会って、いいと思える人と、そのまま進むことのほうです。
変えたのは条件ではなく、
順番だった
ここまでの数字を並べると、こう見えてきます。
・条件は掛け算なので、人数は速く小さくなる
・でも、相手が見ているのは条件欄の外側
・実際に決まっている人は、条件の高さで決まっていない
では、条件を見直したほうがいいのか。
僕は、初めからいじる必要はないと思っています。理由が2つあります。
ひとつは、自分に来る層は、動いてみればすぐに見えてくるから。
これまで出会ってきた人たちを思い返すと、どのあたりの方から声がかかるか、実はもう見当がついているはずです。婚活を始めると、それがもっとはっきりします。人から言われるより、実際に会った相手を見るほうが、ずっと早くて正確です。
もうひとつは、時間をかけたからといって、相手の条件が上がっていくわけではないから。
待っていれば、もっと条件のいい人と出会えるようになる——ということは起きません。だから、条件は「あとで考えればいい」のではなく、いまの条件のまま動きはじめて構わない、ということになります。
条件をどうするかは、始める前に決めることではなく、動いたあとに、ご自身で決められることです。
だからまりなびでは、入会前に「条件を変えてください」とお願いすることはありません。会っていくうちに、ご自分にとって本当に必要な条件が、自分で見えてきます。
そのうえで、まりなびで結婚していった方々に共通していたのは、条件の中身ではなく、順番でした。
①心が先。②条件はあと。③だから、条件も納得できる人に大切にされる。
先に条件で並べて、当てはまる人を探しにいくと、
相手からも同じように「条件で見られている」と伝わります。
男性が踏み込んでこないのは、関心がないからではなく、
踏み込んでいい確信が持てないからです。
先に心が動いて、そのうえで条件も見る。
この順番で進んだ方が、結果として条件的にも納得のいく相手と結婚しています。
まりなびでは、これまでに151人が卒業し(成婚率71%)、
平均11ヶ月でプロポーズまで進んでいます。
年代別に見ても、どの年代も67〜92%で、いちばん高いのは45歳以上(92.31%)です。
数字の上で人数が減ることと、
あなたが一人の相手と出会うことは、別の話です。
結婚するのは、最後には一人ですから。
数え方と、出典
この記事の数字は、すべて公開されている統計です。
どう数えたかも、そのままお見せします。
人数の母数:総務省「令和4年就業構造基本調査」第40表(全国・有業者)。働いている人の数字で、無業の方は含みません。都道府県別は同調査の地域編 第23表。
未婚率・人口:総務省「令和2年国勢調査」時系列データ第4表(不詳補完値)。
身長:厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査」第14表。平均と標準偏差から「◯cm以上の割合」を正規分布で近似しています(未婚男性に限った身長の分布は、公的統計には存在しません)。
学歴:就業構造基本調査 第40表。学歴は年収と強く関係するため、年収帯ごとの割合を使っています。
喫煙:厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査」第73表。全男性の数字です。
成婚データ:IBJ「2024年度版 成婚白書」/IBJ結婚みらい研究所(2025年データ)。成婚率=成婚者÷(成婚者+退会者)。
条件の掛け合わせは、それぞれが独立していると仮定した推計です。
実際には、年収と学歴のように関係しあうものもあるため(そこは年収帯別の割合で調整しています)、
人数は「だいたいこのくらい」の目安としてご覧ください。
よくある質問
Q. つまり、条件を見直したほうがいいということですか?
初めから見直す必要はありません。まずは、いまの条件のまま動いてみてください。実際に会った相手が、どんな情報よりも正確に「自分に来る層」を教えてくれます。そのうえでどうするかは、ご自身で決められることです。まりなびから「条件を変えてください」とお願いすることはありません。
Q. 人数が少ないと、結婚は遠いということですか?
そうはなりません。結婚するのは最後には一人です。母数の大きさと、その一人に出会えるかどうかは、別のことです。実際、15万人という数字は、決して小さな数ではありません。
Q. なぜ「有業者のみ」で数えているのですか?
年収別の人数を出せる統計(就業構造基本調査)が、働いている人を対象にしているためです。年収で絞る以上、この母数で数えるのがいちばん正直だと考えました。
Q. 婚姻歴を問わないと、どのくらい増えますか?
35〜45歳・年収500万円以上で、約59万人が約66万人になります(1.1倍)。この年代では、離別・死別の方の割合はまだそれほど大きくありません。
Q. 結婚相談所なら、この人数の中から会えるのですか?
まりなびが加盟しているIBJのネットワークには、107,122名が登録しています(IBJ関連公開データ・2026年2月時点。会員数は月次で変動します)。全員に申し込めるわけではありませんが、独身証明書・収入証明書などの提出が必須なので、プロフィールの内容は確認されたものです。
*
数字は、行き止まりを
教えてくれるだけ
条件を重ねると人数が減るのは、条件が厳しいからではなく、掛け算だからでした。
そして、相手が見ているのは条件欄の外側でした。
だから、条件を初めからいじる必要はありません。
いまの条件のまま動きはじめて、先に心が動くほうへ順番を入れ替える。
自分に合う条件は、会っていくうちに自分で見えてきます。
その順番で進んだ方が、条件的にも納得のいく相手と結婚していく——
20年、そばで見てきて、いちばん確かなことです。
まりなびには、無料相談 という入口があります。
いまの条件のまま、どこから動かすと近道になるのか。60分、一緒に見ていきます。
今の状況から近道を一緒に考える