楽しかったはずのデートのあと、ぱたっと連絡が止まった。スマホを開いては閉じて、また開いて。
そのうち、心の中で、こんな声がしてきます。
「もしかして、私には関心がないのかな」
「やっぱり、好かれていなかったのかも」。
*
その気持ち、よく分かります。
連絡がこない時間って、本当に、苦しいものですよね。
でも、ひとつだけ、先にお伝えしたいことがあります。
「連絡がこない」を「関心がない」と読みかえてしまうのは、
じつは、女性の側の物差しなんです。
彼の中では、まったく別のことが起きていることが、よくあります。
今日は、その「彼の中で起きていること」を、いっしょに翻訳していきましょう。
連絡がこない時間に、
心は勝手に答えを出してしまう
まりなびには、こんな声が、たくさん届きます。
「こちらから送ってもいいのか、迷ってしまう。重いと思われたら、と考えると指が止まる」
「返事がこなかったら悲しいから、いっそ送らないでおこう、となってしまう」
「忙しい人なんだろうけど、自分の優先度が低いだけなんじゃ、と思えてくる」。
どれも、すごく真面目で、相手を気づかっている人の言葉です。
迷惑をかけたくない、嫌がられたくない——そう思うからこそ、動けなくなる。
そして、連絡のこない静かな時間に、
心は、いちばん自分が傷つく答えを、勝手に選んでしまうんです。
「優先されていない」「関心を持たれていない」「私じゃ、ダメだった」。
まだ何も確かめていないのに、もう結論が出ているような気持ちになる。
でも、その結論は、事実ではありません。
不安が、空白を埋めるために、とりあえず出してきた仮の答えにすぎないんです。
「連絡の量」と「関心の量」は、
同じじゃない
わたしたちは、つい、こう考えてしまいます。
連絡が多い=大事にされている。
連絡が少ない=どうでもいいと思われている。
だから、返事が遅れたり、しばらく途切れたりするだけで、
「気持ちが冷めたんだ」と、胸がぎゅっとなる。
でも、ここに、すれ違いの種があります。
連絡の頻度は、その人の関心の深さを、そのまま映してはいません。
まめに送る人もいれば、関心があってもうまく送れない人もいる。
連絡の「量」と、心の「中身」は、別ものなんです。
とくに男性は、ここが、女性とずいぶん違って動きます。
彼は「嫌われたくない」で、
手が止まっている
連絡がこない時、女性の心に浮かぶのは、たいてい同じ不安です。
「無視されたくない」
「ちゃんと、こっちを見ていてほしい」。
だから、連絡が途切れると、置いていかれたような心細さが押し寄せる。
これは、ごく自然な感覚です。
ところが、同じ場面で、彼の中で動いているのは、別の不安なんです。
男性が強く恐れているのは、「嫌われること」「失敗すること」のほう。
「変な返事をして、引かれたらどうしよう」
「重いと思われたくない」「がっかりさせたくない」。
そう考えはじめると、かえって手が止まります。
何を送ればいいか分からなくなって、画面を見つめたまま、固まってしまう。
つまり、あなたが「無視されたくない」で苦しくなっている、その同じ瞬間に、
彼は「嫌われたくない」で動けなくなっている、ということが、本当によくあるんです。
恐れている方向が、ちょうど逆を向いているだけ。
だから、沈黙が「関心のなさ」とは、限らないんですね。
女性にとって、好きな人は「心を奪われる相手」。
だから、その人から関心を向けてもらえているかどうかが、何より気になる。
一方、男性にとって、好きな女性は「失いたくない相手」。
失いたくないからこそ、慎重になって、かえって動きが鈍くなる。
同じ「好き」でも、出てくる行動が、まるで違う。
このことを知っているだけで、彼の沈黙の見え方は、ずいぶん変わってきます。
関心があるのに、
連絡が減ってしまう理由
「そんなの言い訳でしょう」と思うかもしれません。
なので、もう少し具体的に、翻訳してみます。
関心があるのに連絡が減るのには、だいたい、こんな背景があります。
- 仕事や目の前のことに集中していて、いったん視界から外れている
- 「いい返事をしなきゃ」と気負って、かえって何も送れなくなっている
- 嫌われるのが怖くて、慎重になりすぎている
- そもそも、連絡をこまめに取る習慣が、もともとない
- あなたを大事に思うほど、ヘタを打ちたくなくて、固まっている
どれも、「あなたに魅力がないから」では、ありませんよね。
むしろ、慎重になっているということは、その人なりに、真剣な証拠だったりもします。
たとえば、仕事に集中している男性は、本当にその世界に入りこんでいて、
あなたへの気持ちが冷めたわけではなく、ただ、視界からいったん外れているだけ。
仕事が一段落したとたん、ふっと連絡が戻ってくる、ということもよくあります。
「いい返事をしなきゃ」と気負う男性ほど、軽く一言、が送れません。
ちゃんとしたことを言おうとして、考えすぎて、結局送れずに一日が終わる。
あなたを軽く見ているのではなく、むしろ、大事にしすぎて固まっているんです。
もちろん、本当にご縁がなかった、というケースもゼロではありません。
でも、連絡の沈黙だけを見て、「私はダメだったんだ」と結論を急ぐのは、
あまりに、もったいないんです。
「私に魅力がないから」と、
自分を採点しなくていい
連絡がこない時に、いちばんしてしまいがちなこと。
それは、彼の沈黙を、自分の点数として受け取ってしまうことです。
「返事がない=私に魅力がない」
「連絡が減った=私の何かが、いけなかった」。
そうやって、相手の沈黙を材料に、自分にバツをつけてしまう。
これが、いちばん心をすり減らします。
しかも、いったん自分にバツをつけると、
そこから先のやりとりも、ぜんぶ「ほら、やっぱり」の証拠集めになってしまう。
返事が短いのも、スタンプだけなのも、全部わるい意味に見えてくる。
でも、それは現実が冷たいのではなく、
バツをつけた目が、冷たく見える材料ばかりを拾っているだけ、なんです。
だから、よく考えてみてください。
彼が連絡をくれない理由を、あなたは、まだ何も知らないはずです。
知らないことを、いちばん自分が傷つく答えで、勝手に埋めない。
沈黙の意味を、ひとつに決めつけない。
それだけで、あの苦しい時間は、だいぶ呼吸がしやすくなります。
それに——あなたが、これまで自分のペースを大事にして、
軽はずみにならずに、丁寧に人と向き合ってきたこと。
返事を迷うのも、相手を気づかってのことだ、ということ。
その真面目さは、欠点でも、引け目でもありません。
彼の沈黙ひとつで、その値打ちが下がることなんて、ないんです。
追いLINEや「試す」で、
埋めようとしないで
連絡がこないと、不安をなんとかしたくて、
こちらから動きたくなりますよね。その気持ちも、よく分かります。
ただ、ここで気をつけたいのが、不安を「相手で」埋めようとすること。
返事を急かす。立て続けにメッセージを送る。
「私のこと、どう思ってるの?」と、答えを試すように問いつめる。
こうした動きは、たいてい、逆を向いて働きます。
さっきお話ししたとおり、彼は「嫌われたくない」で慎重になっている。
そこに圧がかかると、ますます身構えて、手が止まってしまうんです。
不安は、相手を動かして消すものではなくて、
まず、自分の側で、そっと落ち着かせていくもの。
相手の沈黙で、自分の不安を、これ以上ふくらませない。
ここが、いちばんの分かれ道になります。
連絡を待つあいだ、
できる小さなこと
とはいえ、「気にしないで待ちましょう」だけでは、心は動いてくれません。
なので、待つあいだに、自分の側でできる小さなことを、持って帰ってください。
- 「連絡がない=関心がない」を、いったん外す。 それは事実ではなく、不安が出した、ひとつの解釈にすぎません。
- 沈黙の理由を、ひとつに決めつけない。 仕事、慎重さ、気負い——あなたの知らない事情が、いくつもあります。
- 自分を採点する材料に、しない。 彼の沈黙は、あなたの点数ではありません。
- 不安を、相手で埋めにいかない。 追いLINEや「試す」より、まず自分の機嫌を、自分でととのえる。
- その日を、自分のために使う。 おいしいものを食べる。よく眠る。好きな場所へ出かける。スマホから、少し離れる。
不思議なもので、自分の側が落ち着いていると、
連絡がきた時にも、軽く受けとめられます。
「やっと連絡くれた」と責めるのではなく、「あ、よかった」と笑って返せる。
その軽さが、相手の身構えも、ふっとほどいていくんです。
逆に、ずっと不安をためて待っていると、
やっと連絡がきた時、つい、とげのある返し方になってしまう。
「今ごろ?」「忙しかったんだね(棒読み)」——。
それは、あなたが冷たいからではなく、
それだけ、長いあいだ心細かったという証拠です。
でも、せっかく戻ってきた相手を、それで遠ざけてしまうのは、もったいない。
だからこそ、待つあいだに自分の側をととのえておくことが、効いてくるんです。
*
それでも、ずっと黙って待つのが、つらい時もありますよね。
そういう時は、気になっていることを、ためこんでからではなく、
軽やかに、伝えてしまっていいんです。
「最近どうしてる?」と、明るく一行。
重たく問いつめるのでなく、ふっと近づくくらいの温度で。
がまんしてためた言葉ほど、出すときに重くなります。
小さいうちに、軽く渡しておく。そのほうが、ずっと楽なんです。
*
申し遅れました。
東京・南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
2005年から20年、男女のパートナーシップを見つづけてきました。
その中で、何度も思うことがあります。
男性と女性は、同じ場面で、まるで逆のことに怖がっている。
女性は「見てもらえないこと」を恐れ、男性は「嫌われること」を恐れる。
そのすれ違いを、ほんの少し翻訳できるだけで、
連絡がこない時間の苦しさは、ずいぶん変わっていきます。
この続き——
LINEのほうで、もう少しゆっくりお話ししています。
7つの質問に答えると、
今のあなたに必要な、ひとつの気づきが受け取れる診断もあります。
「私の彼の場合は、どうだろう」と、もう少し話してみたくなったら、
一度、ゆっくり聞かせに来てください。