南青山で結婚相談所まりなびをやっている、竹内亮仁です。
お見合いの前に、「たぶん、だめだろうな」と思っておく。
そうしておけば、お断りが来ても「やっぱりね」で済む。
期待すると傷つくから、期待しないようにしている。そういうご相談を、ときどきいただきます。
この記事では、その構えを責めずに、結果とは別のところに楽しみを置き直すお話をします。
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先に、何が起きているのかを整理しておきます。
期待しないようにするのは、痛みを小さくするための工夫です。実際、外れたときの痛みは少し小さくなります。そこは本当です。
ただ、この工夫には、ひとつ引き換えがあります。
守っているのは「外れたときの痛み」なのに、会っている時間のほうまで一緒に閉じてしまうことです。
外れる場面を先に思い浮かべたまま会うと、目の前の一時間が「結果待ちの時間」になります。
結果の予想は当たっても外れても、その一時間に何があったかは、あまり残りません。
「期待しない」は、
自分を守るための自然な構え
まず、ここから書きます。
先にだめだと思っておくのは、弱さではありません。
何度か思うように進まない経験をしてきた方ほど、次に備えて、先に覚悟しておくようになります。人は、同じ痛みを繰り返したくないからです。
一度お断りや交際終了を経験したあとに「また終わりそうで怖い」と感じるのも、同じ流れです。
怖さがあるから、慎重になる。慎重になるから、気持ちを先に引いておく。
だから、この構えをやめようとしなくていいです。
「期待しないようにしている自分」を直す話ではありません。
その構えのまま、もうひとつ別の置き場所をつくる、という話をしていきます。
外れる場面を先に思い浮かべると、
小さな嬉しさに気づきにくくなる
「どうせだめだろう」と思って会っていると、気持ちが先に、重いほうへ行っています。
すると、会話の途中で少し笑った瞬間や、気にかけてもらえた一言があっても、
「でも、どうせ」とすぐに打ち消してしまう。嬉しいことが、なかったのではありません。気づいたそばから、置いてきてしまうのです。
もうひとつ、比べてみてほしいことがあります。
「だめだろうと思って、だめだった」の「やっぱりね」と、
「楽しい時間だったな、と思って帰ってきたら、相手も同じだった」の「やっぱりね」。
前者で手に入るのは、予想が当たった安心だけです。
後者は、その時間の嬉しさがそのまま残ります。欲しいのは、たぶん後者のほうだと思うんです。
▷ いい感じだったのに、自然消滅してしまったとき
「結果への期待」と
「その時間を楽しみにすること」は、別もの
ここが、この記事で僕がいちばんお伝えしたいところです。
結果は、約束しなくていいです。
お見合いのあとに交際が進むかどうかは、会う前には分かりません。分からないものに期待をかけるから、外れたときに痛い。
そのかわり、会う前にひとつだけ思い浮かべてみてください。
「結果は分からないけれど、この一時間を楽しく過ごせた自分でいたい」。
これは、結果への期待とは向きが違います。
楽しみにしているのは、相手の返事ではなく、自分がその時間をどう過ごしたかのほうです。
そして、持ち帰るものを一つだけ決めておきます。会っている間に嬉しかったこと、楽しかったことを一つ。
一つあれば、その日は、会う前より少し前に進んでいます。
お断りになっても、
その時間の嬉しさまでゼロにしない
結果がお断りになることは、あります。こちらからお断りすることも、あります。
そのとき多いのが、「また一からやり直しだ」と感じることです。
そう思った瞬間に、その一時間にあった小さな嬉しさも、一緒になかったことになってしまいます。
たとえば、その時間にあったことが十個あって、九個は不安だったとします。
それでも、ひとつだけ「いいな」と思えた、少し笑えた瞬間があったなら、それは会う前にはなかったものです。
九個のほうだけを数えると、マイナス九のように感じます。でも、実際に増えたのは一個のほうです。
お断りするのは、お断りしていいんです。
その上で、嬉しかった言葉や、楽しかったやりとりは、捨てずに持って帰ってきてください。
それが重なると、自分がどんなときに嬉しくなるのかが、だんだん分かってきます。
▷ 自分の機嫌を、自分でとれるようになりたい
先に、しんどいところも
書いておきます
この考え方にも、しんどいところが三つあります。
一つめ。外れたときの痛みが、消えるわけではありません。
楽しみにする場所を変えても、お断りが来れば、やはりがっかりします。痛みをなくす方法ではない、ということは先に書いておきます。
二つめ。嬉しかったことが、見つからない日もあります。
緊張していたり、疲れていたりすると、何も残らない日はあります。そういう日は、そういう日で構いません。
三つめ。無理に楽しもうとすると、かえってしんどくなります。
楽しくないのに楽しもうとするのは、この話とは別物です。しんどくなったら、我慢せずに「今日はこの辺で」と切り上げてください。
それから、よくいただく質問にも先に答えておきます。
「楽しみにしたら、外れたときに余計つらくなりませんか」
楽しみにしているのが相手の返事なら、そうなります。
でも、楽しみにしているのがその一時間の中身なら、返事が外れても、楽しみにしていたもの自体は手元に残ります。
▷ 「もう婚活、やめようかな」と思った夜に
実際に、
どう変わっていったか
以前、「期待しないほうが楽」「また終わりそうで怖い」というご相談が、続いた時期がありました。
面談でやったのは、気持ちを前向きに切り替える練習ではありません。
会う前に「この一時間を、どう過ごせた自分でいたいか」を一言だけ思い浮かべてもらう。帰ったら、嬉しかったことを一つだけ書いてもらう。それだけです。
「やりとりがしんどかったのは、嬉しいことを見つけに行くつもりで会っていなかったからかもしれない」と、ご自身で気づかれた方もいらっしゃいました。
成婚された方の言葉も、ご紹介します。
出会う人、出会う人と、この人と幸せになれるかな?どうしたら楽しく過ごせるかな?って考えている方が、この人とは幸せになれないかも?と思うよりもずっと楽しかったし、ご縁があってもなくても、幸せに向かっている感じがしました。(S.Yさん・40代前半)
S.Yさんは、ご縁があってもなくてもと書かれています。結果とは別のところに、楽しみを置いていた言葉です。その後、意見を出し合える方と出会い、結婚されました。
うまくいかないときにも、「また一歩幸せに近づきましたね」「結婚相手は1人だけですよね?」と何度か言っていただき、そのたびに「確かにそうだ!」と気づかされて、また頑張ろうという気持ちになれました。(R.Nさん・40代前半)
R.Nさんも、うまくいかなかった回を「ゼロ」にせずに進まれ、成婚されています。
※ ご本人の快諾をいただき、個人が特定されない形で掲載しています。
数字で言えること、
言えないこと
「期待しないようにしていた方の成婚率」——そういう数字は、うちにはありません。
気持ちの構えを数えて集計することもしていないので、作りません。
かわりに、手元にある数字を出します。
まりなびを卒業された方の71%が成婚されています。
定義は「創業以来の累計。成婚者数 ÷ 会員数」です。
プロポーズまでは平均11ヶ月でした。
なぜこの数字になるのか、サポートの中身も書いておきます。
まりなびでは、お見合いやデートのあと、結果の話だけで終わらせず、その時間に何があったかを面談で一緒に振り返ります。
お断りになった回でも、嬉しかったことを拾い直してから次へ進む。入会から卒業まで同じ担当が伴走するので、その積み重ねを途中で見失わずに済みます。
だめだろうと思ってしまう日の、
小さな手順
- 会う前に、一言だけ思い浮かべる。
「結果は分からないけれど、この一時間を楽しく過ごせた自分でいたい」。 - 「どうせだめ」が浮かんでも、そのままにしておく。
打ち消さなくていいです。一緒に持って行って構いません。 - 帰ったら、嬉しかったことを一つだけ書く。
小さすぎて忘れるので、メモに残しておきます。 - お断りになっても、そのメモは消さない。
結果とは別に、その時間にあったことです。 - しんどくなったら、「今日はこの辺で」と言ってみる。
我慢して長くいるより、次に会いに行く気持ちが残ります。
一度、
考えてみてほしいこと
最後に、ひとつだけ持ち帰っていただきたい問いがあります。
「この前会った一時間の中で、ほんの少しでも嬉しかったことは何でしたか」
相手を採点する問いでも、自分を採点する問いでもありません。あった出来事を、一つ拾い直すだけです。
すぐに思い浮かばなくても、それで構いません。次に会う一時間で、一つ持ち帰ればいいだけです。
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2005年から20年、これまで2,000人ほどの方の婚活を、そばで見てきました。
結果が見えない時期にも、会った時間の嬉しさを持ち帰っていた方は、次に会いに行くことが、だんだん軽くなっていきました。
期待しないようにしている今の構えのままで、楽しみにする場所だけ、少し変えてみてください。
まずは、次に会う一時間の、小さな嬉しさを一つ持ち帰るところから始めましょう。
まず自分で確かめたい方は、小冊子から
結果だけでなく、会った時間の中身から一緒に振り返りたい方へ